快適無職ライフ

はたらきたくない

アラサー無職女、恋愛小説を読む

普段は恋愛小説と聞くだけで拒絶反応を起こしてしまうような、恋愛に縁も興味もないアラサー無職女です。

 

思い返してみても、過去に恋愛小説を読んだ記憶がほとんどない。

谷崎潤一郎の『春琴抄』とかは大好きですが、あれを恋愛小説というジャンルで括るのはなんか違う気がします。 

※『春琴抄』は青空文庫で無料で読めますのでぜひ。

 

 

今回読んだのは田辺聖子『薔薇の雨』という恋愛ものの短編集。

 

 

読もうと思ったきっかけはやりたいことリストにも入れている「丸福珈琲店」。

この丸福珈琲店の本店が、表題作『薔薇の雨』に登場するらしい。

 

私にとって田辺聖子といえば、国語の教科書に出てくる作家。

普段は選ばないジャンルだけれど一度読んでみるのもいいか、と思い図書館で借りて読んでみました。

 

まず表題作の『薔薇の雨』について。

主人公の女が50歳、男が34歳とかなり年の差のあるカップル。

この二人が出会ったきっかけの場所が、丸福珈琲店でした。

"女の方がかなり歳上"という設定だからこその、女の心情の描写がすごくよかった。

 

表題作以外の作品も読みましたが、すべて主人公が中高年の男女。

 

『君や来し』は、結婚している女が主人公で、夫の妹の見合い相手と不倫関係に陥る話。

不倫といってもいやらしさがなく、羨ましくさえなってしまうようないい関係・距離感で描かれている。

 

男はいわゆる今どきのイケメンではなく"老けたオッサン"という見た目の設定。


二人で会ったときの別れ際会話に、この"オッサン"に対してすごく愛おしさを感じました。

 

「どなたか、好きなかた、いてはりますのん?」

「何をいわしたいんですか、フランス映画みたいに、『目の前に―――』いうたら、ええんやろうけど、まあ、こら、いうて恰好つく男と、つかん男と、ありまッしょッてね」

 

 

私の中の恋愛小説のイメージは、さわやか、キラキラ、感動、もしくはドロドロ…という感じでした。

『薔薇の雨』は、そんな一般的な恋愛小説のイメージとは違って受け入れやすかったです。

 

 

最近毎日雨が降っているので散歩も外出もまったくできていません。

この天気が落ち着いたらすぐにでも、丸福珈琲店に行きたいなあ。